対人関係療法の効果とは?対人関係療法の病院と本を紹介!

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  • 対人関係療法といえば第一人者は水島広子氏でしょう。
    対人関係療法の専門家である精神科医です。

    もともと対人関係療法はうつ病の治療のために開発されました。
    水島氏は摂食障害の治療においてかなり効果がある治療法だと、いっています。

    どのような治療で、どれくらい費用がかかるのでしょう?

    また、治療が受けられない場合、どのように参考にしたらよいかについても、お伝えします。

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    水島広子氏の対人関係療法とは?

    対人関係療法の特徴は、食行動にはアプローチしない精神療法だということです。

    拒食も過食もやめろとはいいません。
    症状は病気であり、患者は病人なので、症状を止めるのは治療者であり、患者本人ではないからです。

    その代わり、現在の対人関係と適切なコミュニケーションに焦点をあてます。

    この「対人関係」という言葉ですが、ふつう使う「人間関係」よりも広く深い意味を持っています。

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    拒食症と対人関係療法

    拒食症の場合、「1人で努力して頑張れば、なんとかなる」という信念を持っている人が多いです。

    そうやって頑張ってきた人が進学校に入って成績が上がらなくなったとか、理不尽ないじめにあったとかいう状況で、拒食症になる可能性があります。
    今までのルールが通用しなくなり、自分1人では状況がコントロールできなくなるのです。

    ルールが崩れると、この世界で生きていけなくなるという強い不安を感じます。
    その不安から、自分でコントロールできるダイエットにしがみつかざるを得なくなります。

    こういうことも対人関係の問題なのですね。

    治療ではどういうきっかけで発症し、それは拒食症の人にとってはどういう意味があったのかを明らかにします。
    そして、症状に執着する不安をときほぐします。


    (c) .foto project

    水島氏はひたすら安心感の提供に努めると書いています。
    安心できる環境で、「1人で抱え込まずに、周囲に協力を求めればなんとかなるんだ」と納得してもらいます。

    その過程で、家族には「食べなきゃ死んじゃうよ」といった症状への干渉をやめてもらいます。

    過干渉な家族の中で育つと、子どもは親から親の心配事をぶつけられます
    たとえば「勉強していい学校に入らないと、将来が心配だよ」などの言葉です。
    すると子どもは「家族を心配させないように、自分でなんとかしなければ」という感覚になっていきます。

    つまり、拒食症をきっかけとして、対人関係上の問題を、治療者と家族とともに治していきます。
    拒食症の場合は、親や配偶者を巻き込む家族療法の形になるようですね。

    過食症と対人関係療法

    未成年の過食症の人で、家にあるものを全部食べてしまう、万引きをするようなケース。
    このようなケースも家族同伴で治療を受けるのがよいでしょう。

    過食や嘔吐、万引きなどの症状は、家族を困らせる迷惑な行動です。
    しかし、水島氏はそれを本人の人格とは切り離して、あくまで病気の症状であるととらえます。

    家族の負担を取り除きつつ、症状には干渉しない方針を貫きます。

    過食も過食嘔吐もやめなくてよいといい、過食や嘔吐をする姿を家族に見られたくない患者の気持ちに徹底的に寄り添う水島氏の治療は、感動的なほどです。

    でも、過食症の人は成人して、結婚や就職をしている人も多いですよね。
    夫の両親や職場の人との対人関係がストレスで過食してしまう、そんなケースも相談できます。

    過食症の人が一般にもっている対人関係上の信念は「自己表現をすると悪いことがおこる」です。

    自分さえ黙っていれば場が丸く収まるという感覚を根深く持っていて、適切なコミュニケーションをとれません。
    もともと心配性な性格なうえ、周囲に批判的な人、過保護な人、世間体を気にする人などが多い環境だったから。

    たとえば、職場で要領のいいほかの人の仕事までやらされたりしても我慢していたりします。
    その場合、同僚にどう断って仕事を制限するか、治療者と相談してシミュレーションします。

    自分がいやだなと思う場面で、沈黙したり、机の引き出しを乱暴に閉めたりしても相手に伝わりません。

    穏やかに「これをやってね。お願いね」と同僚にいうとあっさりやってくれたりします。


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    適切なコミュニケーションを使うと、社会で生きていきやすいということを学ぶのです。

    対人関係療法のクリニックはどこにあるの?

    対人関係療法を実際に受けたい人は、東京・神奈川に3院ほど専門のクリニックがあります。
    水島広子こころの健康クリニック、三田聴心クリニック、メンタルクリニックエルデです。

    面接が12~16回で、費用は1回2万円くらいです。
    保険が効かないので高額ではありますが、もし経済的・距離的に通院が可能であればおすすめです。

    過食費用を少なく見積もって月3万円としても、10年治らなければ360万円ですからね。

    対人関係療法は、短期間でかなり症状が改善され、効果が持続するそうですよ。

    対人関係療法の本でおすすめは?

    上に述べたことは、摂食障害の不安に向き合う [ 水島広子 ]という本に書かれています。

    文庫ですが、どっちかっていうと治療関係者向けの本なのかな。

    拒食症・過食症を対人関係療法で治す [ 水島広子 ]自分でできる対人関係療法 [ 水島広子 ]もあります。

    焦らなくてもいい!拒食症・過食症の正しい治し方と知識/水島広子【1000円以上送料無料】も読みやすいです。

    適切なコミュニケーションの具体例がたくさん載っていて参考になります。

    水島氏以外の著者では、食を拒む・食に溺れる心 不安という時代の空気の中で/香山雪彦【2500円以上送料無料】もかなりおすすめ。

    苦しみを分かってくれている人がいるのだと思うだけで救われます。

    ただし、これらの本は、摂食障害の段階によっては、けっこうショックを受けるかもしれません。

    本の中のまねをして、親に本音を言ってみたら険悪になったという声もチラホラ。
    でも、一時期険悪になったとしても、本音を言うことが、結局はいい方向に向かうのです。

    予め知っておいてほしいのは、「重要な他者」という概念について。

    • 1番身近で重要なのは、親・配偶者・恋人
    • 2番目が友人、親戚
    • 3番目が職場の人

    対人関係療法では「重要な他者」との「いまの対人関係」に焦点を当てると本には書かれています。

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    「重要な他者がいないんだけど…」と思うと行きづまってしまいます。
    でも本を読んで参考にしたいのは、「安心感」「自己肯定感」「適切なコミュニケーション」です。

    重要な他者の概念は、友人や職場の人に摂食障害のことを打ちあける必要はない、というくらいに受け止めてください。

    関連記事:「過食を治したい!助けてくれる人がいないとき」
    関連記事:「自己肯定感を高める方法は?意外とカンタン!」

    まとめ

    摂食障害における対人関係療法は、食行動にはアプローチしません。
    「重要な他者」との「いまの対人関係」を改善し、不安を癒す精神療法 です。

    自由診療のため治療費は高額ですが、もし可能であれば、専門のクリニックで治療を受けるのがいいです。

    お金がなくて自力でなんとかしたい人は、対人関係療法の第一人者である水島広子氏の書籍がおすすめです。
    「安心感」「自己肯定感」「適切なコミュニケーション」について学べば、摂食障害克服に大きく役立ちます。

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